2016-08-14

ARE YOU AM I










夏でもサラッとつけられる細いブレスレットが欲しいと思い、ARE YOU AM Iのものを購入しました。
fashion toastのRumi Neelyがデザインしているブランド。







チェーンタイプのブレスレットは手の甲までかかってくるほどの長さだとうっとうしくなってしまうけれど、これはSTANDARDがジャストサイズ。本当におすすめです。手首周りで動くのが苦手な方にぜひ。参考までに、手首周りは13.5cmでブレスレットの長さは約15.5cmでした。適度にサラサラと揺れるのがさりげなくて心地良いです。


日本からもofficialサイトで購入可能、一週間ほどで到着しました。
チョーカーの種類も豊富で、ブレスレットと同じタイプのチョーカーも華奢ですごくかわいい。
それからRumiの鍛え上げられた身体もかっこよくて驚きました。
最近アイスばかり食べてしまう自分を戒めつつ、チョーカー悩み中です。










2016-08-02

intelligence

突然スイッチが入ったかのように一つのことに夢中になる癖があります。
日々、フッと点で思い浮かぶ“気になるな”と思っていたことが突如として繋がり、線となっていきなり走りだす、それも超特急で、という感じ。たまにあるのですが、しかしながら今回のはまりごとは相当な燃え上がり具合につきこのまま行くと人生観まで変わっていきそうなので、記録として残しておくことにしました。


現在4冊の本と一つの漫画を平行して読んでいます。以下、そのラインナップです。

・国家の罠〜外務省のラスプーチンと呼ばれて〜(佐藤 優)
・獄中記(佐藤 優)
・インテリジェンス人間論(佐藤 優)
・超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』(竹田 青嗣+西 研)
・憂国のラスプーチン(佐藤優原作、長崎尚志脚本、伊藤潤二作画)


一目瞭然ですが、追いかけているのは佐藤 優さんという方。先日記事にした「先生と私」を読んだ後、佐藤さんを知るためにはやはり事件のことをと思い、「国家の罠」を読み始めたら崖から転げ落ちるように夢中になってしまいました。
そもそも何故佐藤さんに辿り着いたかというと、たまたま本屋さんで中村うさぎさんとの対談集「聖書を語る」を買って読んだところ、特に「第二章 春樹とサリンジャーを読む」がものすごく面白くて、次に「佐藤優さん、神は本当に存在するのですか? 宗教と科学のガチンコ対談 」を読み、やはり言葉が頭にスッと入ってくる感覚があり、「インテリジェンス人間論」を読んだのですが、政治に疎い私には難しい部分も多く、やはりルーツから辿らないとということで「先生と私」を読んで、そこから始まりました。


・国家の罠〜外務省のラスプーチンと呼ばれて〜

 著者はロシア外交のプロとして鳴らした外交官であったが、2002年、いわゆる「鈴木宗男事件」で背任と偽計業務妨害の容疑により逮捕された。512日間に及ぶ拘置、独房生活の末、今年2月の第1審で下された判決は「懲役2年6カ月、執行猶予4年」。著者は即日控訴の手続きを取った。

 本書は、著者の目が捉えた事件の内幕を赤裸々に綴った手記である。逮捕前夜に渦巻いていた外務省内部の権力闘争や自民党の内部抗争、さらには本件を「国策捜査」であると明言したという検事とのやり取りを、冷静に再現していく。また、政治家・鈴木宗男を著者は極めて高く評価している。バッシングにさらされた“腹黒い政治家”というイメージとは対極にあるような意外な人物像が浮かび上がってくる。(Amazonより引用)




一時期ワイドショーを賑わせた“鈴木宗男事件”“ムネオハウス”はいくら政治などに興味がなくても知っているワード。それがまさか裏でこんな風に仕組まれていたのかということに驚きました。
これは佐藤 優氏が鈴木 宗男事件に絡む背任容疑で逮捕され、さらに偽計業務妨害容疑で再逮捕、512日間にもわたる勾留のち保釈されるまでの一連を知ることが出来る本。
そして印象的な“国策捜査”という言葉。こんなことが実際に行われているとはなんだか白々しいドラマのようだとしか思えません。

「これは国策捜査なんだから。あなたが捕まった理由は簡単。あなたと鈴木宗男をつなげる事件を作るため。国策捜査は『時代のけじめ』をつけるために必要なんです。時代を転換するために、何か象徴的な事件を作り出して、それを断罪するのです」
「見事僕はそれに当たってしまったというわけだ」
「そういうこと。運が悪かったとしかいえない」
(第五章より)

担当検事との実際の会話。国策捜査とは、“捜査方針をきめる際に、政治的意図や世論の動向にそって検察(おもに特捜検察)が、適切な根拠を欠いたまま「まず訴追ありき」という方針で捜査を進めること”をいうもの。結論ありきでストーリーを作り、登場人物を外堀から固めていき、ターゲットを撃ち落とす。
外堀役として任命された者は検事にあれこれと詰め寄られ、あっさりと折れてしまう人が多い中、佐藤 優氏は最後まで認めなかった。認めたほうが刑が軽くなる、早く独房から出ることが出来る、そう優しく囁かれても頑なに首を縦に振らなかった。だってやっていないのだから。
その本心とは鈴木 宗男氏に対する敬愛、逮捕前には「プロトコール(外交儀礼)に従い、鈴木大臣より前にお待ちし、鈴木大臣が出られてから小菅を後にすることにします」と言い、本当に鈴木氏より長く拘置所暮らしをしています。そして鈴木氏が逮捕された時、拘置所内でハンストを行っている。次々と鈴木氏を取り巻いていた人間が翻る中、佐藤氏だけは最後まで裏切らなかった。その絆、そして国益のために、という精神。

北方領土など政治云々の話が多いので「???」となる部分もあり、度々手が止まった時にふと「そういえばラスプーチンって何」と思い検索した所「憂国のラスプーチン」という「国家の罠」を原作にした漫画を知り、何の迷いもなく買いました。そして読み始めてすぐに、漫画の威力に改めて驚きました。名前はほぼ改名されているのですが、まず絵が似すぎているので完璧に誰か分かる。そして文章で読んでいても難しかった部分も漫画で読むと頭に入ってくる。そしてその後にもう一度本を読むと、頭のなかで絵が浮かぶのですんなり文章が馴染むのを感じる。絵で覚えるということの力を思い知りました。

インプットしたあとはアウトプット、ということでこの面白さを他人に伝えること。宗教や政治の話なので人を選ばなければいけませんが、自分の頭の中に入ってきた情報を出してみる。面白い、興味深いと思ったことを話す。そうすると全然上手く話せないんです。自分の中にある情報量が薄いから。けれど今自分が覚えている情報を他人に話すことでどのくらい理解しているかを確認でき、そして足りないと感じる。そうするともっと知りたくなる。そこで更に新しい本に手を出します。
ちなみに途中で「私は一体何のために、何を知ろうとしてるんだろう?」と訳が分からなくなった瞬間もありましたが、あまりにも本が面白かったので無視しました。



・獄中記

微罪容疑によって逮捕、接見禁止のまま五一二日間勾留された異能の外交官は、拘置所のカフカ的不条理の中で、いかなる思索を紡いでいたのか。哲学的・神学的問いを通して難題に取り組んだ獄中ノート六二冊。(Amazonより引用)

勾留から七日目、ノートが手に入った著者の日記から始まります。弁護団への手紙、外務省後輩や友人へのメッセージ、ゴロデツキー・テルアビブ大学教授への手紙まで、拘置所の中でどのように過ごし、どのようなことを考えていたかが追える本。
途中途中に出てくる哲学的思想などはやはり難しいですが、読んでいて力が湧いてくる本です。佐藤氏の冷静な捉え方、分析力、随所に顔を出すユーモア、そして自分に言い聞かせるかのように書き連ねている言葉たち。「国家の罠」は事件の詳細を突き詰めていく本、「獄中記」ではその事件に巻き込まれた佐藤氏がどう戦っていくかという内面を知ることが出来ます。

「フーコーが『監獄の誕生』の中で見事に分析しているが、独房でたいていの人間は従順な人間に改造され、多くの場合、世界観まで変わってしまう。(中略)
僕の場合、ものの見方、考え方は全く変化しない。反省も全くしていないが、検察や拘置所に対する恨みや不満は全くない。「歴史でこういうことは時々あるし、今回は運悪く大当たりだった。あとはこの機会をどうやって自分にとってプラスの機会に転じるか」ということだけを考えている。矯正の観点から見ると最悪のケースだが、政治犯、宗教犯というのは常に矯正不能なのである。」(第6章より)

国策捜査の罠にはめられ、拘置所に入れられた人間はどうなるのか。見に覚えのないことを毎日毎日やったと言え認めろと攻め続けられる。精神的に耐えられない日々になるであろうその時間を、本を読み語学の習得に励み、ものすごく有効的に使い切っていました。
ポジティブという言葉さえ軽く当てはめてはいけないほどの強さ。
“獄中読書リスト”一覧を見ると、目が回りそうなくらい難しい本ばかりが並び、“本文で言及したが、獄中に差し入れられなかった書籍”に遠藤周作「沈黙」、夏目漱石「こころ」「我輩は猫である」などが入っているのも面白いなと思いました。
人間らしい部分やユーモアが垣間見れるのも楽しめる本。“焼きたてのコッペパンがおいしかったので機嫌が直った”とか“裁判長がカリカリしているが、勝手にカリカリしていれば良いだけの話である”とか思わずクスッと笑ってしまう。「国家の罠」より人間味溢れる佐藤さんを垣間見ることが出来た気がします。

「私は拘置所での生活がかなり長くなると予測しています。長期戦に備えた心身の準備を行う必要があると考えています。拘置所の中では、取り調べ以外にも、健康管理、精神的安定の維持等いくつもの試練があります。この中で最も重要なのは人間としての尊厳を維持し続けることです。いわゆる「プライドを高くもつ」ということではなく、人間的思いやりをもち、憎悪や嫉妬に基づいた人間性崩壊を防ぐことです。その意味で、拘置所生活は、自分の内面との闘いでもあります。」(第1章より)

人間としての生き方、学ぶところがこれほどまでに多い本だとは思いませんでした。拘置所の中でさえこんなにも有意義に過ごしているのを読むと、ふと我に返ります。淡々とした語り口に思わず背筋が伸びる本。


「ヘーゲルは、物事を見るときに、「当事者の立場から(für es' 直訳するならば、“彼にとって”)」と「学理的反省者の立場から(für uns' 直訳するならば、“われわれにとって”)」を分けて、同じ出来事が当事者にとってはこう見えるのだが、われわれ(学理的反省者として物事をながめている著者とこの本を読んでいる読者」にとっては別に見えるとう形で論議を発展させていく。
(第5章より)

ヘーゲルの精神現象学がよく獄中記には登場しています。この部分を読んで面白そうだなと思い読んでみることに。しかし佐藤氏と同じもの(平凡社ライブラリー)は見ただけで絶対に絶対に読めそうもない...と弱腰になり、「超解読! はじめてのヘーゲル『精神現象学』」を購入。
はじめての、とはいえども内容が内容なので、緒論でつまづいてさてどうしたものかと思っていたのですが、第一章 意識から徐々に読み進められるようになりました。それにしても難しい。気を抜くとすぐ迷子になります。文章を噛むように声に出して読まないと理解できない、カフェとかでは絶対読めない本。無音の部屋で“読まざるを得ない状況”を作らないとページが捲れません。どれだけ難しくても100回読めば私でも多少は理解出来るだろうと長い目で構えて取り組むことにします。


「インテリジェンス人間論」は「国家の罠」読後にもう一度開いた瞬間、頭の中にスルスルスル〜と内容が染みこんできたのがものすごく気持ちよかった。どのページを開いても興味深いエピソードいいとこ取りなので、どこでも気軽に読めます。バッグにいれている率が高い本。改めて思うのが、自分が知っている政治家の印象とはマスコミによって作られたものだったんだなと。鈴木宗男はじめ森喜朗、橋本龍太郎、小渕恵三など、読んでいる本、漫画にも登場するのですが抱いていたイメージではなかった。特にこれらも本を読み始めてから森元首相のイメージなんて引っ繰り返りました。そんな人だったんだ!マスコミから流れてくる印象とは全く違います。

獄中記の中盤くらいからパズルのピースが繋がり始めたときがあり、「あ、この人知ってる、この後どうなったかも知ってる!」ということが増えると格段に面白くなります。“獄中読書リスト”の中に高校の数学の教科書が並んでいて、何故拘置所で数学を...と首を捻ったときに、アッと思い出したのは「聖書を読む」の対談で神学について説明していた部分。「いよいよ難しくなってきた。」と言った中村うさぎさんに「数学の微分法で説明するとわかりやすくなるかもしれない。」と答えるところと繋がりました。きっと数学の教科書の中にも考え方のヒントがあったのかもしれません。






こんなにも引き込ませるのは、事件云々だけではなく、佐藤優という人が書き連ねた文章が非常に魅力的だと感じたからだと思います。それからとにかくバランスが良い。なので私でもここまで興味を持ち続けていられるんだと思います。これは人の感情を操作しようとしているな、と思わせられる文章が続くと途中で読むのを止めますが、のめり込んでいる最中であっても色々と考えさせられる。本当に不思議な、計り知れない頭脳と冷静さを持ち合わせた人なんだなと思います。
そしてすごいな〜と感じたのが文庫の解説、小説家の川上弘美さんです。小説などの文庫の解説/あとがきを読むと、よく「本に引っ張られてるな」と思ったりもするのでどんな難しい解説がくるかと思いきや、

「さて、わたしはこの本を読んで、はじめて「外務省キャリア」と「外務省ノンキャリア」という言葉を知りました。(意味をはっきり知った、というのではなく、そもそもそのような言葉があることを、はじめて知った、のです。」

と、始まります。
平仮名の使い方といい、なんだか少しホッとしますね。張り詰めていた緊張の糸がフッと途切れて、そっと解放して送り出してくれるような、そんな解説。

「本というものは、それがいい文章で書かれていれば、おおかたの読者は語り手に感情移入する、の法則があります。
けれど、わたしは読みながら、
「それはそうだろうな。でもわたしは、ここに書いてあることは、全部うのみにしないでいよう。うのみにしないかわりに、しっかりと覚えておこう。そして時々思い出そう。新聞を注意して読んでみよう。そうすると、いつか本当にわたしにもいろいろなことがわかるかもしれない」と思ったのでした。
うのみにしない、と書きました。ともかく、いろんなことをうのみにしない方がいいよ。作者はこの本の中で、さまざまに声を変えてそう言っているように、わたしには思えたのです。絶対的に正しいことは、ない。絶対的に間違ったことも、ない。あるのは立場や目的や品性の違い、その他。
多面的にものごとを見るのが、なにしろ、大事なことなのですよ。
ぜんたいの記述を通じて、そんな作者の声が、わたしの頭の中には、鳴り響きつづけていたのです。」

ドスの利いた内容のあとにこの解説がついてくるなんて、たまらなくなって唸ってしまいました。そしてもう一度本文に戻って、もっときちんと理解したいと思うのです。


夢中になってのめり込んで本を読んだり調べたりしている時の自己目的的な行為は世の中に溢れているどんな魅力的なストレス解消法よりも脳がクリアになる。私にはとっても相性のいい、欠かせないこと。
そして今回、信仰と信念の素晴らしさと大切さをあらゆる方向から教えられているような気がします。二つの軸がしっかり自分の中に育てば、取り巻く環境に流されない自分をいつだって保てるのではないかと反省しました。
これからも少しずつ追いかけていくつもりです。